収穫まであと1週間!山形で出会った、伊藤さんの情熱こもる巨峰
夏の果物売り場が桃とスイカでにぎわうこの時期、バイヤーが向かったのは、山形県内でぶどうを育てる伊藤さんの畑。 まもなく旬を迎える巨峰の生育状況を確かめるためです。曇り空の下、ぶどう棚の緑をくぐって畑に入ると、色づき始めた巨峰の房がずらり。 「収穫まであと一週間」という大事なタイミングで、生産者の生の声を聞いてきました。


棚いっぱいに、約3,000房の巨峰
畑に足を踏み入れてまず驚いたのは、その房の数。伊藤さんによると、この畑だけで約3,000房の巨峰が実っているそうです。 今年の夏は全国的に厳しい暑さが続き、山梨や長野など他の産地では高温による「焼け」(果実が日差しで傷んでしまうこと)に悩まされているところも多いのだとか。 その点、山形は比較的気温が落ち着いているため、着色は順調。棚の下から見上げると、紫に色づき始めた房が並ぶ姿は壮観でした。 とはいえ、今年も天候との戦いは続いています。7月の猛暑で生育が一気に進み、粒が急に大きくなって実が割れてしまうことも。例年の倍近い人手をかけて、ひと房ひと房、丁寧に手入れをしてきたそうです。 「ベストを尽くす以外にない」 そう語る伊藤さんの言葉に、産地の覚悟を感じました。

その場でパチン。試食させていただきました
「切りますか?」 伊藤さんがハサミを手に、まだ収穫前の一房を切ってくれました。粒はこれからさらに膨らむ段階ですが、口に入れると----甘い。 まだほんの少し酸味が残っているものの、巨峰ならではの濃い味わいはすでにしっかり感じられます。 「今は骨組みができた状態。ここから実が膨らんで、味がのってくる」と伊藤さん。この酸味が抜けて甘みが増してくるのが、ちょうど一週間後。まさに食べごろの直前に立ち会うことができました。


「巨峰とシャイン、1房ずつ」生産者のアイデア
視察の中で、伊藤さんから面白いアイデアが飛び出しました。 「核家族が増えた今、巨峰とシャインマスカットを1房ずつ箱に詰めたら、目先が変わって手に取ってもらえるんじゃないか」 紫の巨峰と、緑のシャインマスカット。2つの味を一度に楽しめる詰め合わせは、確かに魅力的です。課題は収穫時期のズレ。見た目はそろっても、シャインの味が追いつくタイミングを見極める必要があります。 それでも「味が良ければ、ぜひ実現したい」----バイヤーと生産者、その場で商品づくりの相談が始まるのも、産地に足を運ぶからこそです。


価格だけでは伝えられない価値を
資材費や人件費の高騰で、農家を取り巻く環境は年々厳しくなっています。それでも価格を上げれば、お客様の手が届きにくくなる。伊藤さんとの会話の多くは、この難しい課題についてでした。だからこそ私たちにできるのは、商品の価値をきちんとお伝えすること。誰が、どんな畑で、どれだけの手をかけて育てたのか。それを知っていただくことが、「ちょっと高くても食べてみたい」につながると信じています。

山形の巨峰、まもなく店頭へ
濃い甘みと香りをたたえた山形の巨峰は、まもなくヤマザワの果物売り場に並びます。伊藤さんが手塩にかけた約3,000房。今年の味を、ぜひ確かめてみてください。





